IC21のブログ

2018/03/23

読めばわかる!デザインリフォームの見せテクとプロの常識「LD・寝室編」①

みなさん、こんにちは。

そろそろ桜が見ごろを迎えますね。毎年見ていても飽きないのはなぜでしょう。

限られた期間にしか見られないことを知っているからでしょうか。

桜に限らず四季のある日本の美しさをもっと感じて表現していきたいものですね。

さて、今週と来週は、リビングダイニングと寝室に関するお話です。

 

読めばわかる!デザインリフォームの見せテクとプロの常識「LD・寝室編」① 

 

賃貸のリフォームというと水まわりのイメージが強いのですが、家での安らぎを求めるこの時代、くつろぎのスペースとなるLDや寝室の見せ方やつくり方も、入居者に選ばれる重要なポイントになってきています。広いくつろぎスペースの確保、使いやすい間取り、高い収納力、素敵なインテリアテイスト、これらがLD、寝室などの居室スペースには求められています。今回は、デザインリフォームをして蘇った例をご紹介しながら、それらを実現するコツを探っていきたいと思います。

 

ワンルームにも寝室とLDスペースのイメージを!

ワンルームの長所は、入居者にとっては、自由に部屋のレイアウトをアレンジできることですが、ベッドを置く場合は、玄関などから丸見えになってしまうというデメリットもあります。特に女性に貸す場合、それがネックになる可能性が高いと言えるでしょう。また、自分でアレコレ手間をかけてつくり込んでいくタイプの入居者であれば、ワンルームは創作意欲を喚起させる格好の物件となりますが、そうでないタイプの入居者に対しては、入居した後の生活をイメージさせることが大事です。

図面1と写真1は、細長いワンルームをリビングスペースとベッドスペースに分けた例です。ワンルームでは、布団を収納するスペースを作らない限りは、ベッドを置く必要があるので、ベッドのためのスペースを予め確保しておくことが大事です。そこで、この部屋では、真ん中に変形の間仕切りを設置し、ベッドコーナーを作りました。これにより、ベッドを玄関やリビングから隠すことができ、プライベートな空間が生まれます。また、間仕切りの上部をオープンにしたため、採光や空調を共有でき、照明器具やエアコンを一つに抑えることが可能になります。さらに、図面のように、間仕切りの一部を斜めにすることで、ソファとTVの距離が大きくなり、動線も確保できるようになっています。

この部屋は、リフォーム後、すぐに借り手が付き、入居者は、同じ広さのよくある間取りと比べて大変住みやすいと気に入っているようで、個性的な変形間仕切りが心を掴んだということです。

少し変化を付けた個性的なデザインで興味を持っていただき、さらに使い勝手を説明できるようにしておくのがポイントかもしれませ。

写真1:上部をオープンにしてデザイン性を高く

写真1:上部をオープンにしてデザイン性を高く

 

 

変形間仕切りで1LDKに

図面1:変形間仕切りで1LDKに

 

2DKを1LDKにリフォームする際のコツ

次に、よくあるタイプの古い2DKの間取りを1LDKに変える時の例を一つご紹介しましょう。この物件のリフォーム前の間取りは、和室4.5畳と洋室5.4畳プラスDK4.7畳でした。ここでは、南側の窓近くにあったキッチンの位置を北側に変え、ダイニングとリビングスペースを一つにまとめ、広々としたキッチンからリビングダイニングの空間を作り出しています。ビジュアルポイントとなっているのは、紫と淡いグリーンの柄クロスのLD壁面。これらの色とダイニング部分のシャンデリア照明が、エレガントモダンなインテリアを演出し、他にはない部屋作りに一役かっています。

もう一つのポイントは、寝室とリビングの間仕切りに設けた3枚引戸をポリカーボネートのフロストガラスにしたことです。これは、木製の引戸に比べて、隣り合う部屋からの採光が得られるため、どちらの部屋も明るくなり、また、建具の存在感が軽減されるので、部屋を広く見せることができます。初期コストは木製より高めにはなりますが、部屋を広く見せたい時には、お勧めです。また、この物件ではリフォーム前にあった押入れを撤去したため、既製家具を設置しておくことで収納力を高めています。この部屋も、リフォーム後、即入居者が決まったということです。

昨今、2DK、3DKという間取りは人気がありません。十数年前までは賃貸物件は部屋数の多さが人気を左右するカギでしたが、現在は若い世代を中心に、広々としたキッチンやリビング空間を大切にする生活に、ライフスタイルが大きく変わりました。狭く区切られた物件から、広さと明るさを感じる物件にリノベーションすると物件の魅力がアップします。

図面2:2DKを人気の1LDKに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真2:梁と壁のコーディネートでエレガントなインテリアに

写真2:梁と壁のコーディネートでエレガントなインテリアに