IC21のブログ

2019/07/12

「収納力がモノをいう」~洋室~前編

いつもお住まいの不満ランキング上位に入る“収納の悩み”。2015年住宅検討者の仕様や設備の重視項目のトップは「収納スペース」という結果も出ています。さらに30歳未満対象に、部屋探しで妥協した点をヒアリングした調査でも「収納スペースの広さ」を挙げた方が多く、モノを持たない若者が増える昨今でも希望通りの収納のある部屋に住めていない現状が浮き彫りになっています。

限られた空間で必要なものがさっと収納でき、さっと取り出せる『適材適所の収納計画』は、日常生活の動線にも大きく影響し、入居者の満足度アップに大きく関わります。今回は、限られた居住面積の賃貸住宅で長く住み続けてもらえる、収納力の高め方とその見せ方や効果を考えてみましょう。

 

収納不足解消にオススメの吊戸収納

 

一般に収納空間は居住スペースの15%程度必要と言われています。賃貸住宅の場合、こんなに収納スペースのある物件はほとんど無く、現状は5~6%程度。これではモノを持たない若者世代でも、室内にモノが溢れてしまうのは想像に難くありません。居住空間を最大限に活用して収納不足を解消する方法としては、高さ方向を有効活用する吊戸収納がお勧めです。(写真①)(写真②) 吊戸の奥行方向にベッドの長手方向を合わせることで床面積を広く残せます。吊戸下部の壁面は狭い面積なので、少し思い切った色や柄のクロスを施工してもよいですね。就寝時に眩しさが目に入らない照明器具選びや、設置位置の工夫をされることも併せてお勧めします。内覧の際にも変化のある間取として印象に残ることでしょう。

ベッド上部の吊戸収納

①ベッド上部を吊戸収納で有効活用した事例

 

吊戸収納で床面積を残す

②吊戸収納を活用して床面積を多く残した事例

 

 

次回は「収納力がモノをいう」~洋室~後編です。