IC21のブログ

2019/09/13

「建物の顔」~外観・エントランス~ 後編

昭和レトロ、モロッコ風などコンセプトを明確にして改装

前編では外装や階段の塗分けの色のアクセントで建物が引き立つお話でした。

昼間は何げなく通り過ぎてしまっても、夜になり、明かりが付いて雰囲気の良い建物だなと気付くことってありますよね。

 

昭和レトロな雰囲気の共用廊下

(事例D:昭和レトロな雰囲気の共用廊下)

 

事例Dは学生街にある築40年の女性専用のアパートの共用廊下です。

なつかしいデザインの照明器具と、グリーンに塗装された腰壁。床のタイル模様と個室の木製ドアなど、古さが逆に新しい今人気の昭和レトロな雰囲気をうまく醸し出しています。

 

 

 

コンセプト性を打ち出したホール

(事例E:コンセプト性を打ち出したホール)

 

事例Eも築40年のマンションのホールを塗装と家具、個性的な照明器具を用いて、モロッコ風に演出。

このように建物のコンセプトをはっきりさせ、他のインテリアの要素と合わせることで、塗装は比較的手軽ながら、効果的な改修方法になります。

 

照明等で高級感を演出

(事例F:照明で高級感を演出)

 

事例Fも昼間はあまり目立たないエントランスですが、ダウンライトに照らされたカウンターが高級感を与えています。

 

 

スロープや衝立パネル設置など機能性を高めることも重要
ベビーカーや自転車、重い荷物の入ったショッピングカートなどエントランスにスロープがあると移動が楽で安心ですね。

段差の解消は、歩行器を使う高齢者にとっては安全を守る必須条件。高齢化が進むにつれ、急な階段には、外手すりをつける等の対策も必要になるでしょう。
ペットのいる入居者には、エントランスに犬との散歩の帰りに脚を洗える洗い場があると、共用廊下や室内を汚す心配が減ります。

また、戸別の外水栓が無い代わりに、屋外に共同の洗い場があると、ガーデニングに使う植木鉢など土のついた物を洗ったり、自転車の掃除をする時などにも利用できます。

 

プライバシーの確保のためのパネル設置

(事例G:プライバシーの確保のためのパネル設置)

 

単身者向きの建物には、プライバシーやセキュリティを配慮し、隣り合う住戸に衝立パネルを取り付けたり、オートロックを完備するものも増えています。(事例G)

年齢や職業、地域やライフステージにより、住まいに対するニーズは様々です。公園が近くにあればペットとの生活を楽しみたい、海の近くであればサーフボードの置き場が欲しいなど、生活を楽しみたい人。バリアフリーで安心して暮らしたい人。共働きでの子育てがし易い環境を求める人もいます。入居者のライフスタイルに沿ったニーズを絞り、それに特化した特徴や工夫をエントランスに持たせてみませんか。
外観を素敵に演出して、快適な暮らしがそこにあることをアピールしましょう。

 

 

榎谷 真由実
二級建築士、インテリアコーディネーター
ハウスメーカーのインテリアコーディネーターを経て、戸建、マンションのリフォーム業務に
10年あまり従事。現在は、住宅メンテナンスを中心に活動中。