IC21のブログ

2017/07/14

賃貸住宅の空室を防ぐ!【建具の工夫でこんなに変わる②】

こんにちは、IC21です。

前回に続き、賃貸住宅の空室を防ぐシリーズ

【建具の工夫でこんなに変わる】をお伝えします!

 

「日本独自の障子とふすま文化」

障子は平安時代頃から明かり障子と言われたそうで、今日まで長く愛用されています。高温多湿の日本の気候に合い、白い和紙を通して入ってくる光は部屋全体を明るく照らしてくれます。また、雪見障子は窓の外の見たい景色だけを切り取って愛でるといういかにも日本人らしい風情がある建具として和室のある住宅で見かけます。但し、障子は張り替えをしなくてはならないので賃貸では敬遠されがち、和紙入り樹脂を使った建具なら障子の機能を持ちつつメンテナンスフリーで使用できます。良い点は優しい採光がとれて落ち着いたお部屋づくりができるのが魅力です。

一方、ふすまは部屋の間仕切りとしてプライバシーを保つ機能があります。それでいてふすまを外せば大部屋として使用できるため、古くから日本家屋では可変性がある建具として重宝されてきたのです。現代では自宅で冠婚葬祭を行うことが一般的ではなくなり、椅子とベッドの洋風の生活に合う洋室プランが主流になっています。和室とふすまはインテリアに合わないため好まれなくなったのでしょうが、日本が誇れる非常に優れた建具の機能は、洋風なインテリアに合うよう形を変えアレンジされながら活用されています。

「障子やふすまを現代風にデザインする」

日本の伝統を受け継ぎながら、現代の社会に合わせた建具の使い方をご紹介しましょう。

障子のように明りを通す建具は万能です。扉枠の中にガラスや樹脂を挟んだ建具は採光がとれ、部屋が明るくなり狭さを感じさせません。少スペースの玄関やDEN(書斎)、1人暮らし用の見られても良い空間でしたら思い切ってクリアガラスなど透過性のある素材にすると、どちらのスペースにも広さが感じられ開放感が生まれます。見せたくない場合はタペストリーガラス、アルミフレームに半透明な樹脂、断熱性を持たせるためにはフレームに中空のポリカーボネートを入れるとおしゃれな間仕切りとなりインテリアがリフレッシュします。また、選ぶ素材が豊富にあり色々な見え方の中から選べるので、隣室の微妙な気配を感じ取れるという楽しいメリットがあります。省エネの観点からは、明りがとれること、閉めれば冷暖房効率がアップするという長所があります。

玄関と部屋の間仕切りをガラス入り引き戸にした例

玄関と部屋の間仕切りをガラス入り引き戸にした例

 

引き戸は空間を分割しつつ開け放した状態でも使用できる良さがあります。開き戸に比べて開閉の際に使うスペースが不要なため家具のレイアウトがしやすく狭い部屋では特に好まれるようで、開き戸を引き戸に替えてほしいというご要望が良くあります。大きめのベッドを置きたいが扉に当たってしまう、扉の横にチェストを置きたいので引き戸にしてほしいなど、狭い個室に家具をレイアウトするには引き戸のほうがスペースを有効活用できるようです。

2つの部屋の間に引き戸を引き込む袖壁がある場合は、開けたとき全開になりワンルームのごとく使用できます。引き戸の床のレールは細いVレールというV型の溝がある金物を使用すると床面とフラット仕上げのバリアフリーデザインになります。フラット床はこれからの高齢化社会では必ず考えなくてはならないポイントですので、建具を選ぶときには積極的に取り入れたい考え方です。

引き戸をVレール金物で袖壁に引き込んだ例

引き戸をVレール金物で袖壁に引き込んだ例

 

建具については張り替え、塗り替えだけでなく、色々な可能性があることがわかって頂けたのではないでしょうか。日本古来の障子やふすまの良いところを残し、モダンなスタイルにも合うインテリアをつくるポイントになる建具を見直して居心地の良い部屋作りを検討して下さい。