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読めばわかる!デザインリフォームの見せテクとプロの常識「キッチン」①

みなさん、こんにちは。

寒い冬がようやく終わり、春ももうそこまで来ていますね。

数日前、桜に似た淡いピンク色の桃の花を見つけ、気持ちがほっこりしました。

さて、今週来週はキッチンについてのお話です。

 

読めばわかる!デザインリフォームの見せテクとプロの常識「キッチン」①

入居者が賃貸物件を選ぶうえで、水回りは重要なポイントです。なかでもキッチンに求められる条件は、近年大きく変わってきています。かつて賃貸物件においてキッチンは重視されず、簡易なキッチンユニットで通用していた時代がありましたが、これからリフォーム工事をする際には、入居者の意識の変化に対応していく必要があるでしょう。

キッチンは、設置から15年くらいまでは、クリーニングやコーキングの打ち替え、パーツの交換など簡易な補修をし、20年を越えたら設備機器本体が老朽化してきますので、取り替えを検討したほうがよいでしょう。せっかくリフォーム工事をするのであれば、入居者に選ばれるポイントをしっかり押さえて、「キッチンが魅力」の物件に変身させてみてはいかがでしょうか。

 

重視されるようになったキッチンの使い勝手

ワンルームの賃貸物件でひと昔前は主流であった、最低限の設備しかないミニキッチンは、その使いにくさから最近では著しく人気が低下しています。これは、かつてオーナーも入居者も「賃貸住宅は寝に帰るところ、キッチンはお湯さえ沸かせればいい」という認識であったものが、時代とともに人々のライフスタイルが変化していった結果といえるでしょう。不況や健康志向の高まりから、外食をせずに自宅で飲食を楽しむ「家飲み」や、自分で作った弁当を会社に持参する「弁当男子」などにみられるように、一人暮らしであっても家で料理を楽しむ人が増え、キッチンの使い勝手が賃貸物件選びの大きなポイントになっていったのです。

具体的な条件として、キッチンの間口は1500mmはあるものが望ましいでしょう。コンロとシンクがあれば十分と考えがちですが、使い勝手のよいキッチンには、まな板をゆったり置けて、道具や食材を並べられる作業スペースが求められます。間口1500mmの場合、めやすとして、作業スペース幅450~600mm、シンク幅450~600mm、コンロ幅450mm(2口コンロの最低幅)という割り振りになります。コンロの口数は、入居者アンケートからも最低2口は必要という声が聞かれます。

写真1:十分な作業スペースのある2口システムキッチン

またコンロについては、調理性能、汚れにくさ、安全性が、使い勝手を考えるうえでのポイントになります。昔ながらの電気コンロは火力が弱く、また火力調節が難しいため、不便を感じる入居者も多いでしょう。今後は、それらの点で優れているIHクッキングヒーターかガスコンロを選ぶのが賢明でしょう。IHヒーターは、テーブルトップが平滑で手入れがしやすく、火を使わず安全性が高いという点でも人気です。ガスコンロについては、従来よくみられたガス台が分離したタイプのキッチンでは、入居者自身がガステーブルを設置しなくてはならないケースが多く、またガスホースやコンロの下、隙間などに汚れが溜まりやすいことが難点でした。最近では、一体型のシステムキッチンが、使いやすさに加え見栄えがよい点でも好まれる傾向にあります。ちなみにシステムキッチンでも、汚れが目立ちやすいバーナーキャップ(火が出る部分)や五徳(鍋受け)、受け皿などのパーツ交換は可能です。

 

 

 

既存状況に左右されるリフォーム工事

キッチンには、給水・給湯、排水、ガスの配管、配電、排気が不可欠であり、何の制約もなくレイアウトを変更できるわけではないことに注意が必要です。

シンクの位置を変えるには、給水・排水管の位置を変える必要があり、シンクの下に排水管の勾配を確保する余裕がないと移動できない場合があります。各種スイッチや照明器具の位置を変えるには、天井や壁内にある電気配線も変える必要があり、状況によっては壁の新設や天井の張り替えが発生します。レンジフード(換気扇)の位置を変える場合は、フードから排気口までのダクト用のスペースを確保する必要があるため、機器の選択から配置まで制約があり、梁や柱の位置にも大きく左右されます。

築年数が経っている物件であれば、給湯設備の種類を確認することも重要です。給湯設備の熱源はキッチンの中にあるかベランダや共有廊下などの外にあるか、熱源の種類はガスか電気か(古い物件では石油ということも)、などです。給湯器の寿命は10年ともいわれています。交換ではなく、新たな場所に新たな給湯器を設置する場合には、床を張り替えて配管する大掛かりな工事になるおそれもあります。

キッチンのリフォーム工事は、既存の状況によって内容が大きく変わりますので、経験豊富なプロに相談して進めることが大事です。

2018/3/09 2:42 PM  カテゴリー: インテリア, トータルコーディネート, リフォーム, 実例, 賃貸住宅