IC21のブログ

2019/12/02

空室理由から考える!~デメリットを魅力に変えるポイント  「セキュリティ-が弱い」~前編

近年、単身世帯や共働き世帯の増加により、賃貸人気ランキングの上位にはセキュリティが挙がります。しかし建物全体のセキュリテシステムを採用するには、大掛かりな設備投資が必要となり、構造的に後施工不可能な場合も多いものです。では、この安心安全システムに落とし穴はないのでしょうか?セキュリティの弱い物件は、空室をあきらめるしかないのでしょうか?その点について解説します。

いわゆる建物や玄関ドアや窓といったハード面の防犯対策を取ることは大切なことですが、それだけでは犯罪を未然に防ぐことはできません。「オートロックだから」「上層階だから」と過信して、ドアや窓の戸締りが手薄になりがちな入居者が多く、オートロック採用物件でも、エントランス以外の非常口などからは簡単に侵入できる建物も多くみられます。実際住宅侵入で多いのが『ガラス破り』と『無施錠』。自分の不注意であったり、ちょっとしたセキュリティの落とし穴から侵入されるケースが非常に多いのが実情なのです。では効果的な防犯対策とはどんなものか、少し絞り込んで考えてみましょう。

 

侵入経路である窓・出入り口の防犯
警視庁のデータによると空き巣の侵入手口の72%がガラス破りによるもので、
窓ガラスを破るのに2分以上かけることができれば、空き巣の大半を防ぐことができるとのこと。
防犯ガラスは、ガラスとガラスの間に複数のフィルムを挟み込み、中間膜の厚みにより防犯性能=施工費を選べます。
防犯ガラスの採用が無理な場合は防犯フィルムをクレセント周りだけでなく、全体に張ることがポイントです。

また、サッシの上部または下部の補助錠は1箇所数千円で手軽に取付られ、相乗効果があります。(画像①)

 

防犯フィルムを窓全体に貼る

画像①:安価で種類豊富な補助錠

 

防犯面格子・防犯シャッター

窓につけられる面格子は、はずしにくく破壊に強い素材や構造であることが大切です。特殊ネジを使用して、サッシと一体化した面格子を採用しましょう。
少し敷居が高いですが、1Fには防犯シャッターを採用するのもおすすめです。(画像②)

 

防犯効果の高い電動シャッター

画像②:1階住人からの要望が多い防犯シャッター

 


カギにもいろいろ種類があることはご存知でしょうが、鍵のかけ忘れを防ぐという観点から、玄関ドアを最新キーレスシステムにするのもおススメ。ドアが閉まると5秒後に自動ロック。暗証番号やICカードで開錠します。お手持ちの各種ICカードやスマホ等を本体に登録すれば、鍵を持ち歩く必要もありませんし、ドアへの穴あけの必要もなく取付できる商品もありますので取り入れてみてはいかがでしょうか。

厳しい試験をクリアし防犯性の高い建物部品として評価されている「防犯建物部品」にはCPマークが表示されています。錠前はもちろんドア、サッシ、シャッター、ガラス、フィルム等もあり、市場に多く出回っている防犯部品の選定の基準にしてみてください。