IC21のブログ

2022/04/13

脱・定番リフォーム 発想の転換で築古物件がよみがえる     段差は意外な“見せ場“になる①

100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。  

 

「なるべくコストをかけずに、空室を減らす!」 賃貸住宅リフォーム永遠の課題にとり組むための “発想転換”のきっかけと、デザインのアイディア実例をご紹介します。

時代と共に変化する住宅ニーズを敏感にキャッチして、築古物件をよみがえらせましょう‼  

段差は意外な“魅せ場”になる

  [発想転換] 

水回りの排水勾配のために生じた段差をあえてデザインに魅せてワンランクUP

一言で築古物件と言っても、その年代によって様々な特徴があります。1970年代以前に建てられた中古マンションでは、中央にリビングのある” センターリビング”と言われる間取りが特徴で、排水管は埋め込み式が多いため、バリアフリーにしようと思っても、床の段差を解消しようとすると、大掛かりなリフォームとなってしまいコスト面でも頭が痛いところです。

そこで、できるだけコストを抑えながら、間取りを魅力的に蘇らせるための工夫として、ご提案したい発想転換は、段差をあえてデザインすることで、空間のアクセントにするというアイディアです。

近年では、家族や仲間と会話を楽しみながら料理や食事をする生活が見直されて、キッチンをリビングの中心に配置した” リビングキッチン”と呼ばれる間取りが、とても人気となっています。

家族が集まるキッチンを、水回りの勾配のために生じた段差を利用して、ステージのようにデザインすれば、入居希望者が内覧する際に、決め手となる見せ場になるでしょう。

 

  [アイディア実例]のご紹介!

キッチンをステージに!床材を変えてサンルーム風に!

リビングデザイン

キッチンをステージの様にデザイン!

発想転換ポイントの1つ目としてあげた、段差をステージのようなリビングキッチンにデザインした案件です。

水回りの勾配のために生じた段差は角にアールを持たせて、照明を入れることで、ステージを浮遊させて、構造上取り除くことのできない柱や梁に印象的なカラーを使うことでインパクトのあるステージキッチンにしました。  

 

  発想転換の2つ目は、床材を変えて段差を強調して、一つの空間を段差で区切って空間のアクセントとする方法。

例えば、床材をタイル等に変えるだけでサンルーム風や土間風になり、内と外とを繋ぐ空間となります。

最近はグリーンを取り入れたインテリアがとても流行っていて、お花屋さんに限らず、ホームセンターや雑貨屋さんでも販売されているほどの人気。 グリーンを取り入れたサンルーム風空間と繋がったリビングにすれば、築古物件の悩みでもあるセンターリビングが、居心地のよい癒し空間となります。 また、自転車やDIY好きの趣味人にとっては、趣味に没頭できる土間スペースはとても魅力的です。

好きなものを眺めながら過ごす時間は、日ごろのストレスを解消してくれることでしょう。

今は物よりも旅行や趣味、経験や自分らしくいることに、時間とお金をかける時代。 ライフスタイルや暮らしやすさに合わせて選ぶことが不可欠な条件となっている時代だからこそ、どれも同じような間取りの新築物件よりも、どこか懐かしく味のある間取りの方が、 最近の入居希望者にとっては魅力的に映る物件となることでしょう。

 

  [アイディア実例]のご紹介!

②床材を変えて段差を強調、空間のアクセントとする方法!

  次に、発想転換ポイント2つ目の一つの空間を段差で区切って空間のアクセントとするアイディア実例です。

築38年の賃貸マンションのリフォーム事例です。間取りは、個室2部屋とキッチンが一列に並ぶ、間口が狭く奥行のある間取りでした。

平面図

Before

リフォーム前

  このような間取りは、築20年以上の築古マンションによくあるいわゆる『うなぎの寝床』です。 真ん中の個室は次の個室へ行くための通り道となってしまい独立させて使用することが難しい間取りなので、いっそのこと個室を作らずにワンルームにしてしまった方が、見栄えも使い勝手もよくなります。

ただこの物件の場合は、個室と個室の間に水回りの勾配の為の段差があり、ワンルームとして使うには、段差の位置が中途半端なスペースを生んでしまうので、キッチンと繋がるスペースを広くすることでワンルームでありながら、段差で区切ったワンルーム+αのような、メリハリのある空間にしました。

after

After

空間アクセント

リフォーム後

窓寄りのスペースを提案Aのパースのようにリビングスペースにしたり、提案Bのパースのように床材を変えて、グリーンを取り入れたサンルーム風や、趣味を楽しめる土間風スペースにしても素敵です。

リビングスペース

提案A リビングスペース

趣味を楽しむスペース

提案B 趣味のスペース

その場合の床材として、セラミックタイル、クッションフロア、フロアタイルなどが挙げられます。セラミックタイルは高価な上、割れる心配もありますが、一番安価で、耐久性、クッション性に優れたクッションフロアでは、少しチープな質感となってしまうため、今回は、色柄が豊富なフロアタイルを選びました。フロアタイルは無垢のフローリングや石目、トレンドのモルタルなど、本物と見間違うほどの味わいがあります。

また、フローリングの上から貼ることができるので、リフォームには最適ですし、傷にも強く、耐水性に優れています。このように本来はデメリットとなってしまう段差は、デザインすることで、より魅力的に見せることができます。    

 

 

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