IC21のブログ

2022/09/21

脱・定番リフォーム 発想の転換で築古物件がよみがえる 大規模修繕は物件蘇生の絶好のタイミング①

100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。

「なるべくコストをかけずに、空室を減らす!」 賃貸住宅リフォームの永遠の課題にとり組むための “発想転換”のきっかけと、デザインのアイディア実例をご紹介します。

時代とともに変化する住宅ニーズを敏感にキャッチして、築古物件をよみがえらせましょう‼      

 

大規模修繕は物件蘇生の絶好のタイミング

[発想転換] 

 

“化粧直し”で終わらない、イメージチェンジ!

大規模修繕といえば、物件規模や素材、環境によってタイミングはまちまちですが、10~15年毎に何かしらの見直しをするのが一般的と言われていますね。 とはいえ外壁補修はもちろん、共用部や建物全体の設備の見直しなどにはコストもかかるし、工事中は居住者への配慮も必要ということもあり、頭を抱えることが多いのが現実。    

そんなこともあって、外壁はとにかく同じ色味で「塗り直し」や、とりあえず「高圧洗浄」だけで済ませてしまっていませんか?

もし、空室状態が長引いたり、仲介業者に「お部屋のリフォームは良いのですけど(共用部が)ね…」などと言われてしまっていたら⁉ 

単に、気になる所を隠す化粧直しではなく、ガラリとイメージを変えられるチャンスだと捉えてみましょう。   塗装などは同じ足場費用でも、ちょっとした塗り分けでデザイン性がUPしますし、新築時より建物の現物を見ながら塗装箇所を検討できるので安心感もあります。また、外壁全体にこだわらずバルコニーや柱などの出っ張り部分、手摺や鉄扉など錆が気になる所をポイント塗装したり、塗装以外にも異素材を組み合わせることでワンランク上のオリジナルデザインになります。(実例①・②)  

大規模修繕工事

実例①面ではなくラインでアクセント塗装も

Before

外壁修繕

After

 

 

 

[アイディア実例]  エントランスは物件の顔。第一印象をキメる!

 

築古物件の大規模修繕による変化が一番わかりやすいのが、人気設備導入の次に、エントランスのデザイン性UPと言えるでしょう。

外出の際に必ず通る場所で、且つ、内覧者が一番初めに見る顔!なのですから、重要なのは当然。

さらにコストを抑える意味でも、施工範囲の限られたエントランスのデザイン変更は現実的です。

そこで、エントランスリノベーション実例と共にアイディアポイントを紹介していきたいと思います。  

実例③は、既存タイルの凹凸を活かしつつ濃紺の部分塗装+濃い木目格子で、プライベート感を出したエントランス。 格子を付けることで、宅配ボックスを設置しても道路に対し丸見えにならず、外灯やマンション銘板も付けることができました。

エントランス修繕

実例➂シックカラーの絶妙バランス

 

ポイントとしては、単身者の多い物件に合わせたクールな色味にすることで、ターゲットに人気な設備を付けただけではない相乗効果を生んだこと。いくら「生まれ変わる」といっても居住者やターゲットに似合わないデザインは避けたいものですね。  

実例④は、ファサード(建物の正面デザイン)としてアクセントに使われることが多い、外壁の出っ張った部分の塗装プラスα。

個人宅のバルコニーなどでもよく見る塗り分けですが、チャコールカラーの塗装をした上で、木材(といっても、耐水・耐光性のある木材風素材)を色や太さを変えてデザイン貼りしました。そうすることで、間口の広い間延びした印象の物件を中央部分でグッと引き締められました。

デザイン性のある外壁修繕

Before

デザイン性のある外壁修繕

After 実例④チャコールカラーにサインを照明で照らし出す

 

こちらは社員寮から大型シェアハウスへのリノベーションでしたが、周囲は静かな住宅街。シックな色味にすることで景観を損なうことなく、さらに外壁に照明を多めに取付けたことにより、地域の安全性も向上しました。

イメージチェンジで地域から浮くのではなく、周囲の物件との共存を考慮したデザインにしたいものです。  

実例⑤も同じくファサードのリノベーション事例です。エントランス内外を含めた共用部を、高級感と今どき感を共存させたデザインにしたいとのご要望。

既存タイルへのブラック塗装を一番下の層として、その上にフラットなグレーのシート貼の層、さらにその上に木目風タイルの斜め貼りという3層に重ねていくことで、その間に照明を仕込んだり、看板を彫り込んで見えるようにしたデザイン。

デザイン性のある外壁修繕

Before

デザイン性のある外壁修繕

実例⑤After 貼分けしたバランスがデザインの要に

 

ブラックをメインに高級感を出しつつ、古木のような味わいのタイルで今どき感を織り交ぜるだけではなく、斜めのカットと3層プラス照明で立体感を生み出しました。ポイントとしては、天井までのガラス戸を活かし、軒天上からエントランス内部まで通しの木天井(実際は木材風のシートでコストダウン)。これ見よがしな意匠ではない分、ふと見上げた時の演出が光ります。

木天井

実例⑤内外天井をつなげる木目シート貼

今回で本テーマの連載は最終回。

住戸内のクロスや設備、間取りの工夫だけでなく様々な視点で、なるべく低コストで効果的に、眠れる築古物件を蘇らせる「発送の転換」を提案してきました。

当たり前だと思っていた意識を見直して、是非、オーナーだけが知っている物件の潜在能力を呼び起こしましょう!  

 

事例紹介でもご覧いただけます。

 

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