IC21のブログ

2020/11/20

実例に見る!内覧者にピンとくるデザイン ~賃貸リフォームデザインのポイント~「表層リフォームでターゲットを絞り込む」~後篇

IC21のKobayashiです。

今回は「賃貸リフォームデザインのポイント」を紹介するシリーズ、

前回に続き「表層リフォームでターゲットを絞り込む」の後篇です。

今回物件のコンセプトは「Men’s Luxury 大人の男の上質

今回はこの「ターゲット+コンセプト」で

リフォームデザインをするコツを具体的に紹介します。

[Step3] デザインをする


デザインポイント

①ダーク系の既存建具になじむシックなセピア系モノトーンで統一。
②アクセントに、ラグジュアリー感を出す光沢素材をプラス。
さらに、大人の男性ならではの、

余裕や遊び心を意識したビビッドなアクセントカラーを差し色に加え、

インパクトを。
③ベースクロスには、ペット飼育OK物件ならではの

機能性をもたせたクロスを。

アクセントクロスでよみがえるLDK
アクセントクロスでよみがえるLDK

今回は表装のみのリフォームということで、

設備は変更せずにクリーニングのみでもキレイな物件。

どれを活かして、どれを変えるか…予算も考慮して決定します。


この物件の建具はダークブラウンの既存流用のままでも、

コンセプトから外れていませんでした。

床はフローリングで、明るいナチュラルな色あいだったので、

既存フローリングの上に、フロアタイルを上貼りしてイメージを変更。

「ホテルライク」というとカーペットなどが浮かびますが、

やはり賃貸物件で敬遠されがちな要素は省き、

明るめのグレイッシュな石目柄で、非日常空間を演出。

表装リフォームのポイントは、

流用か、思い切って変えてしまうか…というところなのですが、

予算だけでなく、ターゲットやコンセプトが定まっていると、

変更しなければいけない優先順位がおのずと決まってきます。

これが素材・色・柄選びの基本にもなります。

男性をターゲットにした時点で、

ダーク系の色味や、ストライプ・幾何学模様などの壁紙を多様しがちですが、

ただし、「とにかく黒」「モノトーンならわかりやすい」とすると、

男性の一人よがりな空間になってしまいがち。

また住居には、昼間~夜間、

平日と休日、

四季折々を居心地良く暮らすといった広い役割があります。

それらを踏まえて、ダーク系の中でも

柔らかい色味(今回:セピア系モノトーン)を基調にしたり、

どこかしらに「ヌケ感」(今回:床材に明るめの石目柄)を作ります。

こういったバランス感覚はやはりプロにお任せしてほしいところです。


次回はこの物件の「魅せるポイント」や、オーナー様の声をお伝えします。