IC21のブログ

2021/04/09

実例に見る!内覧者にピンとくるデザイン ~賃貸リフォームデザインのポイント~「発想の転換、入居者層を変える」デザインで賃料UP~後篇


IC21のKobayashiです。

今回は賃貸リフォームのデザインのポイント紹介シリーズ、

前編に続き「発想の転換、入居者層を変えるデザインで賃料UP

~外装・共用部」の後編です。

今回の物件は

“「テナント付き3階建てマンション”~デザインで賃料UP~」、 

こちらのデザインについて紹介します。

[Step4] デザインする

間仕切戸をすべて引き込めば、大きなワンルームに
間仕切戸をすべて引き込めば、大きなワンルームに

まずは、面積の大きな床と壁を、

ヴィンテージモダンの雰囲気に合うよう、

ラフな木目調の床とカフェ風の柄入りの壁紙で空間全体を演出

ダークブラウン系のキッチンや、

グレー系の扉やカーテンで、コントラストを付け、

部分的に空間を引き締めます。

濃いめの色を低い位置に持ってくることで

空間を広く見せる効果もあります。

押入れをクローゼットに
押入れをクローゼットに

さらに、1DKやワンルームの入居者の不満点にあがる“収納”を、

必要なところにそれぞれ確保。

この物件は和室を洋室に変えたので、

押入という大きな収納スペースが魅力の一つ。

ただ、押入のままではコートなど

長い衣類が掛けられず、

クローゼットに慣れた若者には敬遠されてしまいます。

かといって、通常のクローゼットの奥行(約60cm)

に変更してもデッドスペースができるだけ。

押入スペースの奥行(約90cm)を

有効利用するために、ハンガーパイプ2本を、

段差をつけて取り付けます。

こうすることで、一番かさばるハンガー部分の高さがずれて

並列2本のパイプが使いやすくなります。

奥のパイプをオフシーズンの衣類・・・のように使い分けることも可能。

窓際を物干しスペースに
窓際を物干しスペースに

また、バルコニーのないこの物件では洗濯物を干すスペースがありません。

部屋干しをするスペースは、

旧和室の窓際には地板だった部分に、

ポールを取り付けて確保しました。

ちょうど窓もあり日も当たるのでベストボジション。

もう一つの窓下の地袋(収納)も、

襖&引手をインテリアイメージに合うものに変えて

そのまま残しました。

冬しか使わないブーツやスポーツ用品を

ちょっとしまえるのが魅力です。

キッチンには上下収納をたっぷり設け、

調理器具&食器までも入れられるようにしました。

洗面室には、オシャレなのに収納力もある

洗面化粧台をセレクト。

洗濯機置き場上には吊り戸を。

ランドリーグッズとタオルまでを

収納できるように配慮しました。

トイレにも上部吊り戸をつけて、

トイレットペーパーや掃除用具を隠してしまえるように。

和室を洋室にリノベーションする際に

居室を広くとるために、

押入を小さいクローゼットに変更すること

も多いですが、この物件のように、和室時の収納力を

そのまま維持して使いやすくすることで、

コンパクトな広さでも適材適所の収納と、

通常の洋室にはない+αの収納力を確保でき、

長く住んでもらえる魅力的な1DKにすることができると思います。

[まとめ]

次シリーズもこの物件を続けて紹介します。

細部へのこだわり編として

ちょっとした工夫や機能で、

生活が快適に送れるようにこだわった部分を

見ていきたいと思います。


◆◆◆

次回はこの物件の「こだわりポイント」や、入居者‘s Voiceをお伝えします。