IC21のブログ

2016/08/26

賃貸住宅の空室を防ぐ【機能とデザインのバランスのとり方①】

夏も後半戦に入りましたが、相変わらず暑い日が続きますね。

夏の疲れが出る頃ですが、皆さま如何お過ごしでしょうか。

 

今回からは機能とデザインのバランスのとり方をご紹介します!

 

【入居者が交流しやすい共有スペースづくりを】

 

同じ賃貸住宅に住むものの「隣の人がどんな人かわからない」という状況も珍しくないなか、近年その状況に変化がみられます。昔の下宿を思わせる『シェアハウス』や北欧発祥の多世代交流型賃貸住宅として知られる『コレクティブハウス』など、入居者同士交流のある物件が注目を集めています。北欧では、「人として豊かな暮らし」を送ろうという国民的意向があり、「豊かな暮らし」のベースは住宅にあると考えられます。くつろげる住居や立地条件が良いだけでは快適に暮らせない。お金では生まれない「お互い様、共に生きる精神」といったものに気づく人たちが、今、増えているのかもしれません。住宅においては、ハード面に留まらないよりよい暮らしのかたちが今後益々求められるしょう。今回は、こうした変化の一途にある「コミュニティー重視型の賃貸住宅」に着目し、共に住まうくらしの中心的役割を果たす「共用スペース」に求められものは何か考えていきたいと思います。

 

1.人気のコレクティブハウス、シェアハウスの定義

 

特に若い世代に人気が高く、入居者が食事・団欒と顔を合わせる機会の多い「シェアハウス」。こちらが水回りにダイニング・リビングを共有するのに対して、各居住者が水回りを含む独立した専用住居をもち、それとは別に生活の一部を共にするいくつかの「共用スペース」を保有するのが「コレクティブハウス」です。こちらは、いわゆるふつうの賃貸住宅とさほど変わりはなく、一般に共用スペース分が家賃として加算されます。プライベートな空間は大事にしつつ、居住者同士の関わり合いを多く持とうとする生活スタイルといえます。

このようなコミュニティー重視型賃貸住宅は、その居住の形態に違いはあっても、個人としてのくらしを尊重しつつ、何らかの形で身近な人たちとの交流を求めたいという共通の意識のもとに成り立っています。そのため、“いかに触れあい、共に楽しむ場を作りだすか”そのための共用空間の形成がコミュニティー構築の鍵といえるでしょう。

シェアハウスIC21がデザインしたシェアハウス